日々のかけら

田口実千代「日々のかけら」Mitiyo Taguti All rights reserved.

装画の仕事しました。

今日、本が届きました!!
山本文緒著「なぎさ」
出版:角川書店
装丁:鈴木成一デザイン室

10/20発売です。本屋さんで是非手にとって見て下さい!

絵は以前に描いたものです。B1で大きい作品ですが、フォトグラファーの相川健一さんに撮ってもらっていたので、そのまま大丈夫でした。ありがとう!!
久里浜から千葉に向かうフェリーから見た朝があける頃です。元旦に初日の出号というのがあって、母が死んだすぐ次の元旦に父と夫と三人でフェリーに乗り初日の出を見ました。その後も何度か初日の出号に乗ったのですが、この時に撮った写真がなぜかいいのがあって、数枚絵を描きました。
母が死んでから数ヶ月はなぜか空ばかり見ていて、空がいつもよりきれいに思え、写真を撮ったり、空の絵ばかり描いてました。
フェリーは子供の頃からよく乗っていて、家族の思い出、特に父の思い出(父が好きだった)です。
少しさみしい感じのする絵ですが、これから朝があけていきます。「なぎさ」もはじめは少し人生のたんたんと辛い面もありますが、最後の方は希望で暖かい感じがします。そしてなんとなく家族のお話でもあります。久里浜が舞台になっています。ひきこまれるように一気に読んでしまいました。
絵は鈴木成一さんが選んでくれましたが、偶然だけれど内容にぴったりの感じがしました。シンプルで素敵な装丁にして頂いてうれしいです。
有隣堂ルミネ横浜店山本文緒先生サイン会11/3にあります。